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Rc-Ⅰ塗装系とは?Rc-Ⅲ・C-5との違い・素地調整との関係を解説【橋梁の重防食塗装】

橋梁塗装の設計図書や仕様書には、「Rc-Ⅰ塗装系」「C-5塗装系」といった記号が登場します。 「Rc-ⅠとRc-Ⅲは何が違うのか」 「なぜRc-Ⅰはブラストが必須なのか」 この記事では、 塗装系とは何か・重防食塗装とは何か 新設のC-5塗装系 塗替えのRc-Ⅰ塗装系・Rc-Ⅲ塗装系の違い 塗装系と素地調整(ケレン)の対応関係 を、橋梁・鋼構造物のブラスト・塗装を手がける専門業者の視点で解説します。   なお、塗装系の詳細な仕様は鋼道路橋防食便覧などの基準類で定められています。 本記事は全体像をつかむための解説であり、実際の設計・施工では最新の基準類をご確認ください。塗装系とは?重防食塗装とは?塗装系とは、素地調整から下塗り・中塗り・上塗りまでの塗料の組み合わせと工程をセットで規定したものです。 「この環境の橋には、この下地処理と、この塗料の組み合わせ」という形で体系化されており、記号(C-5、Rc-Ⅰなど)で呼ばれます。   このうち、ジンクリッチペイントを防食下地に用い、エポキシ樹脂・ふっ素樹脂などを塗り重ねて長期防食を狙う仕様が、いわゆる重防食塗装です。 ジンクリッチペイントに含まれる亜鉛が鋼材の代わりにサビる(犠牲防食)ことで、傷が付いても鋼材の腐食を抑える点が、一般的な塗装との大きな違いです。C-5塗装系(新設橋梁の重防食塗装)C-5塗装系は、新設橋梁の標準的な重防食塗装系です。 素地調整: 製作工場でのブラスト処理(黒皮を除去し清浄な素地に) 防食下地: 無機ジンクリッチペイント 中塗り・上塗り: エポキシ樹脂塗料+ふっ素樹脂塗料 など   ポイントは、無機ジンクリッチペイントはブラスト処理された素地(Sa2.5相当)でなければ性能を発揮できないことです。 そのため、C-5は製作工場でのブラスト+塗装が前提の塗装系となっています。Rc-Ⅰ塗装系(塗替えの重防食塗装)Rc-Ⅰ塗装系は、既設橋梁を塗り替えて重防食化するための代表的な塗装系です。 素地調整: 1種ケレン(ブラストで旧塗膜・サビを全面除去、Sa2.5相当) 防食下地: 有機ジンクリッチペイント 下塗り〜上塗り: エポキシ樹脂塗料+ふっ素樹脂塗料 など 新設のC-5と考え方は同じですが、現場での塗替えでは無機ジンクの施工条件を満たしにくいため、防食下地には有機ジンクリッチペイントが用いられます。 旧塗膜をすべて除去してゼロから重防食を作り直すため、長期の防食性能が期待でき、近年の橋梁長寿命化修繕で広く採用されています。   そのかわり、全面ブラストが必須となるため、素地調整のコストと、旧塗膜(鉛など有害物質を含む場合)の処理計画が重要になります。Rc-Ⅲ塗装系(活膜を残す塗替え)Rc-Ⅲ塗装系は、健全な旧塗膜(活膜)を残して塗り替える塗装系です。 素地調整: 3種ケレン(劣化部のみ除去、活膜は残す) 下塗り〜上塗り: エポキシ樹脂塗料+ふっ素樹脂塗料 など   ブラストを行わないため、素地調整のコストと廃棄物を抑えられ、工期も短くできます。 一方、防食性能は残した旧塗膜の状態に左右されるため、劣化が進んだ橋には向きません。 旧塗膜がまだ健全なうちに、上塗り層を更新して延命するための塗装系と理解すると分かりやすいでしょう。Rc-ⅠとRc-Ⅲの違いまとめ 素地調整: Rc-Ⅰは1種ケレン(ブラスト・Sa2.5)/Rc-Ⅲは3種ケレン(活膜残し) 防食下地: Rc-Ⅰはジンクリッチペイントあり/Rc-Ⅲはなし(旧塗膜の上に塗り重ね) 期待できる耐久性: Rc-Ⅰが高い/Rc-Ⅲは旧塗膜の状態に依存 コスト・工期: Rc-Ⅰが大きい/Rc-Ⅲは抑えられる 向いている状況: Rc-Ⅰは劣化が進んだ橋の抜本的な塗替え・長寿命化/Rc-Ⅲは劣化が軽微なうちの延命   どちらを選ぶかは、塗膜・鋼材の劣化調査の結果と、その橋をあと何年使うかというライフサイクルの視点で決まります。塗装系の性能は素地調整で決まるC-5もRc-Ⅰも、仕様の中心にあるのはジンクリッチペイントによる犠牲防食です。 そしてジンクリッチペイントは、Sa2.5まで素地調整された鋼材面でなければ本来の性能を発揮できません。   つまり、どれだけ良い塗料を使っても、ブラスト(1種ケレン)の品質が不十分なら塗装系全体の性能が崩れるということです。 Rc-Ⅰの施工では、塗装業者のブラスト品質管理体制が、仕様書の記号以上に重要だといえます。部材単位の塗替えなら工場ブラスト+塗装が確実橋梁全体の現場塗替えは大規模な足場・養生が必要ですが、取り外し・交換が可能な部材(高欄・検査路・排水装置・添架物・歩道橋の部材など)であれば、工場に持ち込んでブラスト・塗装するほうが、Sa2.5の品質を確実に確保できます。   天候に左右されない屋内環境で施工でき、ブラスト直後に塗装へ移れるためフラッシュラスト(ブラスト後の急速なサビ)のリスクも抑えられます。カイシン工業はRc-Ⅰ相当の素地調整から塗装までワンストップ岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管の素地調整1種(ブラスト)から重防食塗装までを一貫対応しています。 特許登録済みのマルチメディア・ブラスト工法®(特許第7776072号)は全研削材・全工法に対応し、鉛など有害物質を含む旧塗膜も、産業廃棄物を現場内で分離して適正に処理。 ブラストと塗装を同一工場内で行うため、Sa2.5の素地品質をそのまま塗膜性能につなげられます。 引き取り、ブラスト、塗装、保管、現場納品までのワンストップ対応により、従来比60%のコストダウンと最短7日での納品を実現しています。   「Rc-Ⅰ仕様の部材塗替えを外注したい」「ブラストからジンク塗装まで任せられる先を探している」という方は、ぜひ一度ご相談ください。鋼材塗装ワンストップサービスよくある質問(FAQ)Q. Rc-Ⅰ塗装系とはどんな仕様ですか? A. 既設橋梁の塗替え用の重防食塗装系で、1種ケレン(ブラスト・Sa2.5相当)で旧塗膜を全面除去し、有機ジンクリッチペイントを防食下地として、エポキシ樹脂・ふっ素樹脂塗料を塗り重ねる仕様です。 Q. Rc-ⅠとRc-Ⅲはどう使い分けますか? A. 劣化が進んだ橋の抜本的な塗替え・長寿命化にはRc-Ⅰ、旧塗膜がまだ健全なうちの延命にはRc-Ⅲが選ばれるのが基本です。塗膜調査の結果と、供用年数の計画をふまえて設計されます。 Q. C-5とRc-Ⅰの違いは何ですか? A. C-5は新設橋梁向け(工場ブラスト+無機ジンクリッチ)、Rc-Ⅰは塗替え向け(1種ケレン+有機ジンクリッチ)です。どちらもブラストによる素地調整が前提の重防食塗装系です。   Q. Rc-Ⅰの施工で特に注意すべき点は? A. ブラストの品質(Sa2.5の確保)と、ブラスト後速やかに防食下地を塗るまでの工程管理、そして旧塗膜に鉛などの有害物質が含まれる場合の飛散防止・廃棄物処理です。

2026.08.17

鉄骨塗装のトン単価とは?t単価で見積もる理由・㎡単価との違い・注意点を解説

鉄骨塗装やブラスト処理の見積もりで、「トン単価(t単価)でいくら」という言い方を目にすることがあります。 「なぜ面積ではなく重量で見積もるのか」 「トン単価と㎡単価、どちらで比較すればいいのか」 この記事では、 鉄骨塗装でトン単価が使われる理由 トン単価と㎡単価の関係 トン単価で見積もる際の注意点 どんな案件がトン単価に向いているか   を、鋼材のブラスト・塗装を手がける専門業者の視点で解説します。なぜ鉄骨塗装は「トン」で見積もるのか鉄骨の世界では、製作も運搬も取引も、重量(トン)を基準に動いています。 鉄骨製作は「製作トン単価」、運搬は「積載トン数」、鋼材の仕入れも重量単位です。 そのため、ファブリケーター(鉄骨製作会社)や建設会社間の取引では、塗装やブラストも同じ土俵のトン単価で見積もるほうが話が早い、という実務上の背景があります。   もうひとつの理由が、面積の拾い出しの手間です。 H形鋼・山形鋼・溝形鋼が組み合わさった鉄骨の塗装面積を1本ずつ計算するのは大変ですが、重量なら製作図・ミルシートからすぐに分かります。 「重量なら即答できるが、面積は分からない」という案件で、トン単価は威力を発揮します。トン単価と㎡単価の関係本質的には、トン単価は㎡単価の言い換えです。 塗装費 = ㎡単価 × 塗装面積 塗装面積 = 鋼材重量 × 換算係数(㎡/t) つまり、 トン単価 = ㎡単価 × 換算係数   という関係になっています。 換算係数は部材の種類・サイズで変わるため、同じ㎡単価でもトン単価は案件ごとに変わるのが正しい姿です。トン単価の最大の注意点:部材構成で数倍変わるここが最も重要なポイントです。 細い部材(小型のアングル材・パイプなど)は、重量あたりの表面積が大きいため、1トンあたりの塗装面積が広くなり、トン単価は高くなります。 逆に、厚く重い部材(大型H形鋼・厚板ボックスなど)は、重量のわりに表面積が小さく、トン単価は安くなります。 同じ「鉄骨1トンの塗装」でも、部材構成によって塗装面積は数倍違うことがあり、当然トン単価も数倍変わります。 したがって、 ①「鉄骨塗装はトンいくら?」という質問に、部材を見ずに答えられる業者はいない ②過去案件のトン単価を、部材構成の違う別案件にそのまま当てはめてはいけない ③相見積もりでトン単価だけを比較するのは危険(各社が想定する部材・仕様が揃っているか要確認)   という3点を押さえておいてください。トン単価を左右するその他の要素部材構成に加えて、次の要素もトン単価を動かします。 ケレン等級: ブラストによる1種か、動力工具の2〜3種かで大きく変わる 塗装系: さび止め+ウレタンの一般仕様か、ジンクリッチを含む重防食仕様か 塗り回数: 2回塗りか、下塗り・中塗り・上塗りの3回以上か 施工場所: 工場持ち込みか、現場施工(足場・養生が必要)か 部材の状態: 新規製作品(黒皮除去)か、サビ・旧塗膜のある既存部材か   見積もりを依頼するときは、部材リスト(規格・数量)とこれらの条件をセットで伝えると、精度の高いトン単価が出てきます。トン単価での発注に向いている案件 ・鉄骨製作会社からの製作時塗装(工場でまとめてブラスト・塗装) ・部材点数が多く、面積の拾い出しが現実的でない案件 ・重量が管理指標になっている案件(運搬・建方と一体で計画される工事)   一方、手すり・階段など形状が複雑で少量の案件や、現場での部分補修は、㎡単価やm単価、あるいは一式見積もりのほうが実態に合います。 単位はどちらが正しいというものではなく、案件の性質で使い分けるものです。重量からの概算も、面積の精算も、両方できる業者へ理想的なのは、 引き合い段階: 重量と部材構成から素早くトン単価で概算 正式見積もり: 部材リストをもとに面積を算出して精算   という2段構えで対応してくれる業者です。 ブラスト(素地調整)と塗装の両方を自社で行っている業者なら、素地調整費まで含めた一体のトン単価を提示でき、後から「ブラストは別途」といった食い違いも起きません。カイシン工業は鉄骨の持ち込みブラスト・塗装をトン単位でも対応岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管のブラスト(素地調整)から塗装までを一貫対応しています。 鉄骨製作会社様・建設会社様からのまとまった数量のご依頼は、部材構成をふまえたトン単価でのお見積りにも対応。 特許登録済みのマルチメディア・ブラスト工法®(特許第7776072号)による1種ケレン相当の素地調整から塗装までを同一工場内で行うため、品質責任が一本化され、フラッシュラストのリスクもありません。 引き取り、ブラスト、塗装、保管、現場納品までのワンストップ対応により、従来比60%のコストダウンと最短7日での納品を実現しています。   「重量ベースで概算が欲しい」「製作鉄骨の塗装をまとめて外注したい」という方は、部材リストを添えてお気軽にご相談ください。鋼材塗装ワンストップサービスよくある質問(FAQ)Q. 鉄骨塗装のトン単価の相場はいくらですか? A. 部材構成・ケレン等級・塗装系によって数倍の差が出るため、一律の相場はお伝えできません。部材リスト(規格・数量)をいただければ、案件に即したトン単価をお出しします。 Q. トン単価と㎡単価はどちらで見積もるべきですか? A. 重量が分かっていて部材点数の多い案件はトン単価、形状が複雑で少量の案件は㎡単価や一式が実態に合います。重要なのは単位ではなく、数量の算出根拠が明確なことです。 Q. トン単価に素地調整(ブラスト)の費用は含まれますか? A. 業者・見積もりによります。カイシン工業ではブラストと塗装を一貫で行うため、素地調整費まで含めた単価をご提示できます。相見積もりの際は各社の内訳を必ずご確認ください。 Q. 1トン未満の少量でも依頼できますか? A. はい、鉄骨・配管1本からご依頼いただけます。少量の場合はトン単価ではなく、内容に応じたお見積りとなります。   Q. 見積もりに必要な情報は何ですか? A. 部材の規格・数量(または重量)、現状(新規製作品かサビのある既存材か)、求める仕様(ケレン等級・塗装系)が分かるとスムーズです。仕様が未定の場合はご提案から対応します。

2026.08.10

鉄骨塗装の見積もり方法|塗装面積の計算方法・係数の使い方・見積書のチェックポイント

「見積書に書かれた数量が妥当なのか確認したい」そう思ったことはありませんか? 鉄骨塗装の見積もりで最初につまずくのが、塗装面積の算出です。 壁のように単純な平面と違い、H形鋼や山形鋼は断面が複雑で、図面から面積を拾うのは簡単ではありません。   この記事では、 鉄骨塗装の見積もりの基本構成 塗装面積の3つの計算方法(実測・係数・重量換算) 係数(塗装面積換算係数)の考え方と使い方 見積書のチェックポイント   を、鋼材のブラスト・塗装を手がける専門業者カイシン工業の視点で解説します。  鉄骨塗装の見積もりは何で構成されるか鉄骨塗装の見積もりは、大きく次の要素で構成されます。 素地調整費: ケレン等級(1種〜4種)に応じた下地処理の費用 塗装費: 塗装系(下塗り・中塗り・上塗りの組み合わせ)ごとの費用 仮設費: 足場・養生など(現場施工の場合) 運搬費: 部材や機材の運搬(工場施工の場合は引き取り・納品) 廃棄物処理費: 使用済み研削材・旧塗膜片などの処理   そして、これらすべての金額は「単価 × 数量(塗装面積)」で決まります。 つまり、見積もりの精度は塗装面積の算出精度に大きく左右されるということです。塗装面積の3つの計算方法方法① 部材の周長 × 長さで実測計算する最も正確な方法です。 鋼材の断面周長(外周の長さ)に部材の長さを掛けて、1本ごとの表面積を算出します。 例えば、H形鋼であればフランジ・ウェブの各面の幅を足し合わせた周長を求め、そこに部材長を掛けます。 市販の鋼材規格表には断面寸法が記載されているため、規格が分かれば周長は計算できます。   正確な一方、部材の種類・本数が多い案件では拾い出しに膨大な手間がかかるのが難点です。方法② 係数(塗装面積換算係数)を使う実務で広く使われるのが、鋼材重量から塗装面積を換算する係数です。 塗装面積(㎡) = 鋼材重量(t) × 係数(㎡/t) 係数は鋼材の種類・サイズごとに定められており、細い部材ほど重量あたりの表面積が大きくなるため係数も大きく、厚く重い部材ほど係数は小さくなります。 公共工事では、国土交通省の積算基準や各種積算資料に掲載された係数表をもとに算出するのが一般的です。   同じ1トンの鉄骨でも、部材構成によって塗装面積は大きく変わります。 係数を使う場合は、対象の鉄骨がどの部材区分に該当するかを確認したうえで適用することが重要です。方法③ 建築面積・延床面積から概算する建物全体の鉄骨塗装をざっくり見積もる段階では、延床面積や建築規模から概算する方法も使われます。 ただしあくまで予算取りレベルの精度であり、正式見積もりでは方法①②による算出が必要です。見積もり精度を上げる3つのポイント1. 図面・部材リストを用意する鋼材の規格(H-300×300など)・本数・長さが分かる資料があれば、業者側は正確な面積を算出できます。 資料がないまま「だいたいいくら?」と聞くと、業者はリスクを見込んで高めの概算を出さざるを得ません。2. ケレン等級と塗装系を先に決める(または相談する)同じ面積でも、3種ケレン+ウレタン塗装と、1種ケレン(ブラスト)+重防食塗装では、費用は大きく変わります。 仕様が未定の場合は、構造物の環境と求める耐用年数を伝えて、業者に仕様提案から依頼するのが確実です。3. 数量の算出根拠を見積書に明記してもらう「鉄骨塗装 一式」だけの見積書は、後のトラブルのもとです。 面積(または重量)と、その算出方法(実測か係数か)を明記してもらいましょう。 相見積もりの際も、各社の数量根拠が揃っていなければ金額の比較はできません。見積書のチェックリスト受け取った見積書は、次の5点を確認してください。 数量の単位と算出根拠が書かれているか(㎡・m・t/実測・係数) ケレン等級が明記されているか(1種〜4種) 塗装系(塗料の種類と塗り回数)が明記されているか 仮設費・運搬費・廃棄物処理費が含まれているか 追加費用が発生する条件が書かれているか(想定以上の腐食が見つかった場合など)   この5点が明確な見積書を出す業者は、施工管理も総じて丁寧です。 金額だけでなく、見積書の透明性も業者選びの判断材料にしてください。面積の拾い出しから任せられる業者が結局いちばん早いここまで計算方法を解説してきましたが、実務では図面や現物をもとに専門業者へ算出ごと依頼するのが、最も早く正確です。 とくにブラスト(素地調整)を伴う案件では、素地調整と塗装の数量が連動するため、両方を分かっている業者に一括で見積もらせるほうが漏れがありません。カイシン工業なら図面・写真から無料でお見積り岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管のブラスト(素地調整)から塗装までを一貫対応しています。 図面や現況写真をお送りいただければ、塗装面積の算出から仕様のご提案まで含めて無料でお見積りします。 ケレン等級・塗装系・数量根拠を明記した見積書をお出ししますので、相見積もりの比較資料としてもご活用いただけます。   引き取り、ブラスト、塗装、保管、現場納品までのワンストップ対応により、従来比60%のコストダウンと最短7日での納品を実現。 鉄骨・配管1本からご依頼いただけます。鋼材塗装ワンストップサービスの詳細はこちらよくある質問(FAQ)Q. 鉄骨塗装の面積はどうやって計算しますか? A. 部材の断面周長×長さで実測する方法と、鋼材重量に係数を掛けて換算する方法が一般的です。公共工事では積算基準の係数表を用いた算出が広く使われています。   Q. 塗装面積換算係数とは何ですか? A. 鋼材重量1トンあたりの塗装面積(㎡/t)を示す係数です。部材の種類・サイズによって値が異なり、細い部材ほど大きく、厚い部材ほど小さくなります。   Q. 図面がなくても見積もりできますか? A. 可能です。現況写真と部材のおおよそのサイズ・数量が分かれば概算をお出しできます。より正確な金額が必要な場合は、現物確認や図面をもとに算出します。   Q. 見積もりで「一式」表記が多いのは問題ですか? A. 数量根拠が分からない見積書は比較も検証もできず、追加費用トラブルの原因になりがちです。面積(重量)と算出方法の明記を依頼することをおすすめします。   Q. 見積もりは無料ですか? A. はい、無料です。お問い合わせフォームまたはお電話(086-450-1010)よりご相談ください。

2026.08.03

ケレン1種から4種の違い・Sa2.5との関係・等級の選び方を解説

鉄骨塗装や橋梁塗装の見積書・仕様書には、必ずといっていいほど「ケレン」という言葉が登場します。 「3種ケレン」「素地調整1種」「Sa2.5」——。 これらは塗装前の下地処理の等級を表しており、塗膜の寿命と工事費用の両方を大きく左右する、仕様書の中で最も重要な項目のひとつです。 この記事では、 ・ケレン(素地調整)とは何か ・1種〜4種の違い ・ブラストとSa2.5の関係 ・等級選定の考え方   を、鋼構造物のブラスト・塗装を手がける専門業者の視点で解説します。ケレン(素地調整)とはケレンとは、塗装の前に鋼材表面のサビ・旧塗膜・汚れを除去し、塗料が密着する状態に整える下地処理のことです。 仕様書では「素地調整」と表記されることが多く、現場では通称として「ケレン」と呼ばれています。   どれだけ高性能な塗料を使っても、下地にサビや脆くなった旧塗膜が残っていれば、新しい塗膜は密着せず早期にはがれてしまいます。 塗膜の寿命は、塗料の性能以上にケレンの品質に左右されるといわれるのはこのためです。ケレンの種類|1種〜4種の違いケレンは、除去の程度によって1種から4種に分けられます。 数字が小さいほど入念で、除去のレベルが高くなります。1種ケレン(ブラスト)ブラスト工法により、サビ・旧塗膜・黒皮(ミルスケール)をほぼ完全に除去し、鋼材の素地を露出させる最高等級です。 研削材を高速で吹き付けることで、除去と同時に塗料が密着しやすい粗面(アンカーパターン)をつくれるのが特徴です。 橋梁・歩道橋・プラント設備など、長期の防食性能が求められる鋼構造物の塗り替えで採用されます。2種ケレンディスクサンダーやワイヤーホイールなどの動力工具を用いて、サビ・旧塗膜を除去する方法です。 1種に近いレベルまで除去を行いますが、ブラストのような均一な粗面形成は難しいとされます。3種ケレン密着している健全な旧塗膜(活膜)は残し、サビや浮いた塗膜など劣化部分のみを動力工具や手工具で除去する方法です。 一般建築の鉄部塗装や、劣化が部分的な塗り替えで最も多く採用されています。4種ケレン表面の汚れや粉化物を清掃する程度の、最も簡易な処理です。 劣化がごく軽微な場合に限られます。   なお「ケレン」は正式な工業規格の用語ではなく通称のため、発注者や基準によって解釈に幅がある点には注意が必要です。 仕様書では、後述するISOの除錆度(Sa・St)で指定されるケースも増えています。Sa2.5とは?ブラストの除錆度ブラストによる素地調整の品質は、ISO 8501-1に基づく除錆度で表されます。 ・Sa3: ほぼ100%の除錆。鋼材素地が完全に露出した状態 ・Sa2.5: ごくわずかな残存物を除き、サビ・旧塗膜を除去した状態 ・Sa2: 大部分のサビ・旧塗膜を除去した状態 ・Sa1: 軽度のブラスト(スイープブラスト)   橋梁の重防食塗装系(C-5やRc-Ⅰなど)では、素地調整1種=Sa2.5相当が前提とされています。 特に、防食下地となる無機ジンクリッチペイントは、Sa2.5未満の素地では本来の犠牲防食性能を発揮できないとされており、ブラストの品質が塗装系全体の性能を決めるといっても過言ではありません。等級はどう選ぶ?判断の考え方ケレン等級の選定は、次の3つのバランスで決まります。 求める耐用年数: 長寿命化を目指すほど高い等級(1種)が必要 構造物の重要度と環境: 橋梁・臨海部・プラントなど過酷な環境ほど高い等級が求められる 予算と施工条件: 等級が上がるほど費用も上がる。現場でブラストできない場合は工法の工夫が必要   「とりあえず安い3種で」と選ぶと、数年で塗り替えが必要になり、足場代や手間を含めたトータルコストはかえって高くつくことがあります。 逆に、劣化が軽微な一般建築に1種を指定するのは過剰品質です。 構造物の重要度に応じた等級選定が、最も経済的な防食につながります。1種ケレン(ブラスト)の課題は「どこで施工するか」1種ケレンは品質面で理想的ですが、現場でのブラスト施工には、粉じんの飛散対策・産業廃棄物の処理・大がかりな養生といった課題が伴います。   そこで有効なのが、鉄骨や配管を工場に持ち込んでブラスト・塗装する方法です。 天候に左右されず、管理された環境で安定した品質を確保でき、現場での養生・飛散対策の負担も減らせます。カイシン工業なら1種ケレンから塗装までワンストップ岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管の素地調整から塗装までを一貫対応しています。 特許登録済みのマルチメディア・ブラスト工法®(特許第7776072号)により、長寿命化に理想的な1種ケレン相当の素地調整を実現。 全研削材・全工法に対応し、産業廃棄物を現場内で分離して有害物質を外部に持ち出さない、環境に配慮した施工が可能です。   ブラスト・塗装・運搬・保管をまとめてお任せいただくことで、業者間の工程のムダを省き、従来比60%のコストダウンと最短7日での納品を実現しています。鋼材塗装ワンストップサービスよくある質問(FAQ)Q. ケレンと素地調整は同じ意味ですか? A. ほぼ同じ意味で使われます。仕様書では「素地調整」、現場では通称として「ケレン」と呼ばれることが多いです。 Q. 1種ケレンと3種ケレンでは何がどう違いますか? A. 1種はブラストでサビ・旧塗膜をほぼ完全に除去する最高等級で、橋梁など重防食が必要な構造物に用いられます。3種は健全な旧塗膜を残し、劣化部のみを除去する方法で、一般建築で多く採用されます。 Q. Sa2.5とはどういう状態ですか? A. ISOの除錆度の等級で、ごくわずかな残存物を除いてサビ・旧塗膜が除去された状態を指します。橋梁の重防食塗装系では、素地調整1種=Sa2.5相当が前提とされています。 Q. 3種ケレンの上に高級な塗料を塗れば長持ちしますか? A. 下地に劣化した旧塗膜やサビが残っていると、塗料のグレードを上げても密着不良で早期にはがれるリスクがあります。耐用年数を延ばしたい場合は、まず素地調整の等級を見直すことをおすすめします。   Q. 現場でブラストができない場合はどうすればよいですか? A. 鉄骨・配管を取り外せる場合は、工場に持ち込んでブラスト・塗装する方法があります。カイシン工業では引き取りから納品まで自社トラックで対応していますので、お気軽にご相談ください。

2026.07.31

ブラスト工場とは?持ち込み依頼のメリット・現場施工との違い・工場選び5つのポイント

「鉄骨や配管のブラスト処理を、工場に持ち込んで依頼したい」 「現場でブラストできないので、対応してくれる工場を探している」 サビ落としや塗装前の素地調整で必要になるブラスト処理。 実は、現場で施工する方法だけでなく、部材をブラスト工場へ持ち込んで処理する方法があり、条件が合えば品質・コスト・工期のすべてで有利になります。 この記事では、 ブラスト工場とは何か(現場施工との違い) 工場持ち込みのメリット・デメリット 持ち込みに向いている部材・案件 ブラスト工場を選ぶ5つのチェックポイント   を、岡山県倉敷市で自社ブラスト工場を運営する専門業者の視点で解説します。ブラスト工場とは?現場施工との違いブラスト工場とは、ブラスト設備(コンプレッサー・ブラストマシン・集塵装置など)を備えた屋内施設で、持ち込まれた鋼材・部材の素地調整を行う工場のことです。   ブラスト処理には大きく2つの施工形態があります。現場施工(出張ブラスト)橋梁や設置済みの鉄骨など、動かせない構造物に対して、機材を現場へ運んで施工する方法です。 足場・養生・粉じん飛散対策が必要で、天候の影響も受けます。工場施工(持ち込みブラスト)鉄骨・配管・架台など、取り外せる部材や新規製作品を工場へ持ち込んで施工する方法です。 管理された屋内環境で処理するため、品質が安定し、現場での養生・飛散対策が不要になります。   どちらが適しているかは対象物次第ですが、「動かせる部材」であれば、工場施工を検討する価値は十分にあります。ブラスト工場に持ち込む4つのメリット① 品質が安定する屋内施工のため、天候・湿度の影響を受けにくく、除錆度(Sa2.5など)を安定して確保できます。 照明の整った環境で細部まで確認しながら施工できるため、ボルト部や溶接部の処理ムラも起きにくくなります。② 現場の制約から解放される住宅地での粉じん飛散、稼働中プラントの火気・粉じん制限、道路上の交通規制——。 現場ブラストにつきものの制約が、工場施工ではすべて不要になります。 騒音や近隣クレームの心配もありません。③ コストを抑えやすい現場施工で必要な足場仮設費・養生費・機材運搬費・交通誘導費がかからず、施工効率も高いため、同じ部材なら工場施工のほうが安く済むケースが多くあります。④ ブラスト後すぐに塗装できる(塗装設備がある工場の場合)ブラスト後の鋼材素地は活性で、短時間で薄いサビ(フラッシュラスト)が発生します。 塗装設備を併設した工場なら、ブラスト直後にそのまま下塗りへ移れるため、素地調整の品質をロスなく塗膜性能につなげられます。 これは、ブラスト業者と塗装業者が分かれている場合には得られない、大きな品質メリットです。デメリット・注意点 運搬が必要: 部材を工場まで運ぶ手段が要ります。運搬をどちらが手配するかで費用と手間が変わります 動かせないものは対象外: 設置済みの橋梁・タンク・建屋鉄骨などは現場施工になります 工場のサイズ制限: 工場の間口・天井高・クレーン能力を超える大型部材は対応できない場合があります   運搬の手間がネックになりがちですが、引き取り・納品まで対応してくれる工場を選べば、この課題は解消できます。ブラスト工場への持ち込みに向いている部材・案件 橋梁・歩道橋の部材(架け替え・補修で取り外した鋼材) プラントの配管・パイプサポート・架台(更新・定修で交換する部材) 新規製作した鉄骨の黒皮(ミルスケール)除去と製作時塗装 手すり・階段・フェンスなどの再生(サビ落とし+再塗装) 機械部品・製缶品の下地処理   特に、定修期間が限られるプラント案件や、工期の厳しい橋梁補修では、部材を先行して工場で処理しておくことで現場工程を大幅に圧縮できます。ブラスト工場を選ぶ5つのチェックポイント① 対応できる研削材・工法の幅部材の材質や求める仕上がりによって、適した研削材(フェロニッケルスラグ・ガーネット・スチールグリットなど)は変わります。 複数の研削材・工法に対応できる工場なら、案件ごとに最適な処理を選べます。② 塗装まで一貫対応できるか前述の通り、ブラストと塗装を同一拠点で行えるかは品質を大きく左右します。 「ブラストのみ」の工場に依頼する場合は、塗装までの運搬時間とフラッシュラスト対策を必ず確認してください。③ 引き取り・納品の運搬体制自社トラックで引き取り・現場納品まで対応してくれる工場なら、運搬手配の手間とコストを丸ごと任せられます。④ 保管スペースの有無「処理は済んだが現場の受け入れがまだ」という場合に、納品まで保管してもらえるかは、工程管理上とても重要です。⑤ 産業廃棄物の処理体制使用済み研削材や除去した塗膜片の処理が適正に行われるか、有害物質(鉛・PCB)含有塗膜への対応実績があるかを確認しましょう。   この5つをすべて満たす工場は多くありません。 逆に言えば、満たしている工場に出会えれば、ブラスト外注の悩みはほぼ解決します。カイシン工業は引き取りから納品までワンストップのブラスト工場岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業は、自社ブラスト工場を保有し、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管の持ち込みブラスト・塗装に対応しています。 特許登録済みのマルチメディア・ブラスト工法®(特許第7776072号)により全研削材・全工法に対応。 産業廃棄物は分離・処理し、有害物質を外部に持ち出さない環境に配慮した施工を行っています。 そして最大の特長が、引き取り、ブラスト、塗装、保管、現場納品までの完全ワンストップ対応です。 自社トラックによる運搬で手配の手間がなく、ブラスト直後に同一工場内で塗装へ移るため品質ロスもありません。 工程間のムダを徹底的に省くことで、従来比60%のコストダウンと最短7日での納品を実現しています。   鉄骨・配管1本から対応可能です。 「ブラスト工場を探している」「持ち込みできるか相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。 鋼材塗装ワンストップサービスよくある質問(FAQ)Q. どんなものでも持ち込みできますか? A. 鉄骨・配管・架台・手すりなど、運搬可能な鋼材部材が対象です。サイズや重量によって対応可否が変わりますので、寸法・数量をお知らせいただければ回答いたします。 Q. 1本だけでも依頼できますか? A. はい、カイシン工業では鉄骨・配管1本からご依頼いただけます。 Q. 運搬はこちらで手配する必要がありますか? A. 不要です。自社トラックで引き取りにうかがい、処理後は現場や指定場所へ納品まで対応します。 Q. ブラストだけ、塗装だけの依頼も可能ですか? A. 可能です。ただし、ブラスト後は短時間でサビが発生するため、塗装まで一括でご依頼いただくほうが品質・コストの両面で有利です。   Q. 納期はどのくらいかかりますか? A. 内容にもよりますが、ワンストップ体制により最短7日での納品が可能です。定修や工事の工程が決まっている場合は、お早めにご相談ください。

2026.07.23

下地調整1種(素地調整1種)とは?ブラストが必須な理由・Sa2.5・施工の流れを解説

橋梁や鉄骨の塗装工事の仕様書で「素地調整程度1種」と指定され、 「1種とは具体的にどんな処理なのか」 「なぜブラストでないとダメなのか」 「どこに頼めば施工できるのか」 と調べている方に向けた記事です。 この記事では、 下地調整1種(素地調整1種)の定義 「下地調整」と「素地調整」という用語の関係 1種にブラストが必須な理由とSa2.5 施工の流れと注意点 1種が指定される代表的なケース   を、鋼構造物のブラスト・塗装を手がける専門業者の視点で解説します。「下地調整」と「素地調整」は同じ?用語を整理まず用語の整理からです。 鋼構造物の塗装分野では、塗装前にサビ・旧塗膜を除去して下地を整える処理を素地調整と呼び、仕様書でもこの表記が使われます。 一方、建築塗装の分野では下地調整という言葉が広く使われており、「下地調整1種」と検索される方も多くいます。   この記事では、鋼構造物の仕様書における素地調整程度1種(通称: 1種ケレン)について解説します。 「下地調整1種」を調べてこのページに来られた方も、指しているものは同じとお考えください。下地調整1種(素地調整1種)とは素地調整1種とは、ブラスト工法により、鋼材表面のサビ・旧塗膜・黒皮(ミルスケール)をほぼ完全に除去し、清浄な鋼材素地を露出させる、最も高いグレードの素地調整です。 素地調整は除去の程度により1種から4種に分類されますが、1種だけが他と決定的に違う点があります。 それは、工具による手作業ではなく、ブラスト(研削材の吹き付け)でなければ達成できないという点です。 1種: ブラストにより、サビ・旧塗膜・黒皮を完全に近いレベルで除去(除錆度Sa2.5相当) 2種: 動力工具でサビ・旧塗膜を除去 3種: 健全な旧塗膜(活膜)は残し、劣化部のみ除去 4種: 表面の清掃程度   2種以下は「どこまで落とすか」の程度の違いですが、1種は工法そのものが指定されている、と理解すると分かりやすいでしょう。なぜ1種はブラストでなければならないのか理由① 除去レベル(Sa2.5)が工具では到達できない素地調整1種は、ISO 8501-1の除錆度でSa2.5相当(ごくわずかな残存物を除きサビ・旧塗膜を除去した状態)が求められます。 ディスクサンダーなどの動力工具では、平滑面はある程度磨けても、ボルト部・溶接部・入り隅などの細部や、鋼材表面の微細な凹部に入り込んだサビまでは除去しきれません。 研削材を高圧で吹き付けるブラストだからこそ、複雑な形状でも均一にSa2.5へ到達できます理由② 塗料が密着する粗面(アンカーパターン)を作れるブラストは、除去と同時に鋼材表面へ微細な凹凸(アンカーパターン)を形成します。 この凹凸が塗料の接触面積を増やし、塗膜を物理的に食いつかせる役割を果たします。   特に重要なのが、重防食塗装系の防食下地となる無機ジンクリッチペイントとの関係です。 無機ジンクは鋼材と電気的に接して初めて犠牲防食の性能を発揮するため、Sa2.5未満の素地に塗っても本来の防食性能が出ないとされています。 つまり、1種の品質が塗装系全体の寿命を決めるのです。素地調整1種が指定される代表的なケース ・橋梁・歩道橋の塗替え: 国土交通省の重防食塗装系(Rc-Ⅰ系など)への塗替えでは素地調整1種が前提 ・新設鋼材の製作時塗装: 黒皮(ミルスケール)の除去に1種(原板ブラスト・製品ブラスト)が用いられる ・臨海部・プラントの鋼構造物: 飛来塩分などの過酷な環境で長期防食を狙う場合 ・鉛・PCB含有塗膜の完全除去: 有害物質を含む旧塗膜を全て除去し再塗装する仕様   近年は、橋梁の長寿命化修繕計画にともない、旧塗膜を全除去してRc-Ⅰ系へ塗り替える設計が増えており、素地調整1種(ブラスト)の需要は年々高まっています。素地調整1種の施工の流れ① 旧塗膜の調査塗替えの場合、まず旧塗膜に鉛・クロム・PCBなどの有害物質が含まれていないかを調査します。 含まれる場合は、飛散を抑える工法の選定と適正な廃棄物処理計画が必要です。② ブラスト施工研削材(フェロニッケルスラグ・ガーネット・スチールグリットなど)を選定し、ブラストでSa2.5まで素地を調整します。 現場条件により、乾式・湿式などの工法を使い分けます。③ 除錆度の確認仕上がりをISOの標準写真などと対比し、Sa2.5に達しているかを確認します。④ 速やかに下塗り(プライマー)ここが1種施工の最大の注意点です。 ブラスト直後の鋼材素地は非常に活性で、数時間のうちに薄いサビ(フラッシュラスト)が発生します。 サビが出た状態で塗装すれば1種の意味がなくなるため、ブラスト後は速やかに下塗りへ移る工程管理が必須です。発注時の注意点|ブラストと塗装は同じ業者に上記④の性質から、素地調整1種では「ブラスト業者」と「塗装業者」を分けることに大きなリスクがあります。 ブラスト後に別業者へ運搬・引き渡しをしている間にフラッシュラストが発生すれば、再ブラストの追加費用と工期遅延が生じます。 また、塗膜に不具合が出た際、素地調整と塗装のどちらに原因があるのか、責任の所在が曖昧になりがちです。   素地調整1種を確実に活かすには、ブラストから下塗り・上塗りまでを同一拠点で一貫施工できる業者に発注することが、品質・コスト両面で最も合理的です岡山倉敷のカイシン工業なら素地調整1種から塗装までワンストップ岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管の素地調整1種から塗装までを一貫対応しています。 特許登録済みのマルチメディア・ブラスト工法®(特許第7776072号)は全研削材・全工法に対応し、産業廃棄物を現場内で分離して有害物質を外部に持ち出さない、環境に配慮した施工が可能です。 ブラスト直後に同一工場内で下塗りへ移れるため、フラッシュラストのリスクを最小限に抑え、素地調整1種の品質をそのまま塗膜性能につなげます。 引き取りから、ブラスト、塗装、保管、現場納品までのワンストップ対応により、従来比60%のコストダウンと最短7日での納品を実現。 鉄骨・配管1本からご依頼いただけます。   「仕様書で素地調整1種が指定されたが施工先を探している」「ブラストと塗装をまとめて任せたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。鋼材塗装ワンストップサービスよくある質問(FAQ)Q. 下地調整1種と素地調整1種は同じものですか? A. 鋼構造物の塗装においては同じものを指すと考えて差し支えありません。仕様書では「素地調整程度1種」という表記が一般的で、現場では「1種ケレン」とも呼ばれます。 Q. 素地調整1種は動力工具では施工できませんか? A. できません。1種はブラスト工法による施工が前提です。動力工具による処理は2種以下に分類されます。 Q. Sa2.5とはどのような状態ですか? A. ISO 8501-1に基づく除錆度の等級で、ごくわずかな残存物を除いてサビ・旧塗膜・黒皮が除去された状態です。素地調整1種はこのSa2.5相当の仕上がりが求められます。 Q. ブラストの後、どのくらいで塗装すればよいですか? A. ブラスト後の素地は短時間でサビ(フラッシュラスト)が発生するため、当日中など、できる限り速やかに下塗りを行うのが原則です。環境(湿度・塩分)によって許容時間は変わります。   Q. 現場でブラストができない場合、素地調整1種は諦めるしかありませんか? A. 鉄骨・配管を取り外せる場合は、工場に持ち込んでブラスト・塗装する方法があります。カイシン工業では引き取りから現場納品まで自社トラックで対応していますので、お気軽にご相談ください。

2026.07.16

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