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ケレン1種から4種の違い・Sa2.5との関係・等級の選び方を解説

2026-07-31

鉄骨塗装や橋梁塗装の見積書・仕様書には、必ずといっていいほど「ケレン」という言葉が登場します。 「3種ケレン」「素地調整1種」「Sa2.5」——。 これらは塗装前の下地処理の等級を表しており、塗膜の寿命と工事費用の両方を大きく左右する、仕様書の中で最も重要な項目のひとつです。

この記事では、

  • ・ケレン(素地調整)とは何か
  • ・1種〜4種の違い
  • ・ブラストとSa2.5の関係
  • ・等級選定の考え方

 

を、鋼構造物のブラスト・塗装を手がける専門業者の視点で解説します。

ケレン(素地調整)とは

ケレンとは、塗装の前に鋼材表面のサビ・旧塗膜・汚れを除去し、塗料が密着する状態に整える下地処理のことです。 仕様書では「素地調整」と表記されることが多く、現場では通称として「ケレン」と呼ばれています。

 

どれだけ高性能な塗料を使っても、下地にサビや脆くなった旧塗膜が残っていれば、新しい塗膜は密着せず早期にはがれてしまいます。 塗膜の寿命は、塗料の性能以上にケレンの品質に左右されるといわれるのはこのためです。

ケレンの種類|1種〜4種の違い

ケレンは、除去の程度によって1種から4種に分けられます。 数字が小さいほど入念で、除去のレベルが高くなります。

1種ケレン(ブラスト)

ブラスト工法により、サビ・旧塗膜・黒皮(ミルスケール)をほぼ完全に除去し、鋼材の素地を露出させる最高等級です。 研削材を高速で吹き付けることで、除去と同時に塗料が密着しやすい粗面(アンカーパターン)をつくれるのが特徴です。 橋梁・歩道橋・プラント設備など、長期の防食性能が求められる鋼構造物の塗り替えで採用されます。

2種ケレン

ディスクサンダーやワイヤーホイールなどの動力工具を用いて、サビ・旧塗膜を除去する方法です。 1種に近いレベルまで除去を行いますが、ブラストのような均一な粗面形成は難しいとされます。

3種ケレン

密着している健全な旧塗膜(活膜)は残し、サビや浮いた塗膜など劣化部分のみを動力工具や手工具で除去する方法です。 一般建築の鉄部塗装や、劣化が部分的な塗り替えで最も多く採用されています。

4種ケレン

表面の汚れや粉化物を清掃する程度の、最も簡易な処理です。 劣化がごく軽微な場合に限られます。

 

なお「ケレン」は正式な工業規格の用語ではなく通称のため、発注者や基準によって解釈に幅がある点には注意が必要です。 仕様書では、後述するISOの除錆度(Sa・St)で指定されるケースも増えています。

Sa2.5とは?ブラストの除錆度

ブラストによる素地調整の品質は、ISO 8501-1に基づく除錆度で表されます。

  • ・Sa3: ほぼ100%の除錆。鋼材素地が完全に露出した状態
  • ・Sa2.5: ごくわずかな残存物を除き、サビ・旧塗膜を除去した状態
  • ・Sa2: 大部分のサビ・旧塗膜を除去した状態
  • ・Sa1: 軽度のブラスト(スイープブラスト)

 

橋梁の重防食塗装系(C-5やRc-Ⅰなど)では、素地調整1種=Sa2.5相当が前提とされています。 特に、防食下地となる無機ジンクリッチペイントは、Sa2.5未満の素地では本来の犠牲防食性能を発揮できないとされており、ブラストの品質が塗装系全体の性能を決めるといっても過言ではありません。

等級はどう選ぶ?判断の考え方

ケレン等級の選定は、次の3つのバランスで決まります。

  1. 求める耐用年数: 長寿命化を目指すほど高い等級(1種)が必要
  2. 構造物の重要度と環境: 橋梁・臨海部・プラントなど過酷な環境ほど高い等級が求められる
  3. 予算と施工条件: 等級が上がるほど費用も上がる。現場でブラストできない場合は工法の工夫が必要

 

「とりあえず安い3種で」と選ぶと、数年で塗り替えが必要になり、足場代や手間を含めたトータルコストはかえって高くつくことがあります。 逆に、劣化が軽微な一般建築に1種を指定するのは過剰品質です。 構造物の重要度に応じた等級選定が、最も経済的な防食につながります。

1種ケレン(ブラスト)の課題は「どこで施工するか」

1種ケレンは品質面で理想的ですが、現場でのブラスト施工には、粉じんの飛散対策・産業廃棄物の処理・大がかりな養生といった課題が伴います。

 

そこで有効なのが、鉄骨や配管を工場に持ち込んでブラスト・塗装する方法です。 天候に左右されず、管理された環境で安定した品質を確保でき、現場での養生・飛散対策の負担も減らせます。

カイシン工業なら1種ケレンから塗装までワンストップ

岡山県倉敷市の株式会社カイシン工業では、橋梁・歩道橋などに使用される鉄骨・配管の素地調整から塗装までを一貫対応しています。

特許登録済みのマルチメディア・ブラスト工法®(特許第7776072号)により、長寿命化に理想的な1種ケレン相当の素地調整を実現。 全研削材・全工法に対応し、産業廃棄物を現場内で分離して有害物質を外部に持ち出さない、環境に配慮した施工が可能です。

 

ブラスト・塗装・運搬・保管をまとめてお任せいただくことで、業者間の工程のムダを省き、従来比60%のコストダウンと最短7日での納品を実現しています。

よくある質問(FAQ)

Q. ケレンと素地調整は同じ意味ですか?

A. ほぼ同じ意味で使われます。仕様書では「素地調整」、現場では通称として「ケレン」と呼ばれることが多いです。

Q. 1種ケレンと3種ケレンでは何がどう違いますか?

A. 1種はブラストでサビ・旧塗膜をほぼ完全に除去する最高等級で、橋梁など重防食が必要な構造物に用いられます。3種は健全な旧塗膜を残し、劣化部のみを除去する方法で、一般建築で多く採用されます。

Q. Sa2.5とはどういう状態ですか?

A. ISOの除錆度の等級で、ごくわずかな残存物を除いてサビ・旧塗膜が除去された状態を指します。橋梁の重防食塗装系では、素地調整1種=Sa2.5相当が前提とされています。

Q. 3種ケレンの上に高級な塗料を塗れば長持ちしますか?

A. 下地に劣化した旧塗膜やサビが残っていると、塗料のグレードを上げても密着不良で早期にはがれるリスクがあります。耐用年数を延ばしたい場合は、まず素地調整の等級を見直すことをおすすめします。

 

Q. 現場でブラストができない場合はどうすればよいですか?

A. 鉄骨・配管を取り外せる場合は、工場に持ち込んでブラスト・塗装する方法があります。カイシン工業では引き取りから納品まで自社トラックで対応していますので、お気軽にご相談ください。

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